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ビューティコラム

【医師監修】毛髪医療のスペシャリストに聞く 「育毛剤」は女性の「抜け毛」対策になる!?

■この記事の監修者

監修
荒瀬誠治 Arase Seiji
徳島大学医学部皮膚科学分野 名誉教授
毛髪疾患の専門医師として円形脱毛症診療ガイドライン作成委員長や、日独皮膚科学会会長を務めるなど、日本を代表する毛髪医療のスペシャリスト。
1947年生まれ。1974年徳島大学医学部卒業後、同大学皮膚科入局。1991年徳島大学医学部皮膚科教授となり、現名誉教授。
専門分野:皮膚付属器の文化機構(特に毛包の生物学)、光と皮膚(特に紫外線発癌、DNA修復、癌抑制遺伝子)

徳島大学医学部皮膚科学分野 名誉教授の荒瀬誠治先生と一緒に、さまざまな角度から「抜け毛」について考えるこのコーナー。第3回は「育毛剤」がテーマ。ネットやSNSにあふれている「育毛剤」の広告。効果がありそうなことがいっぱい書いてあって、抜け毛対策に悩んでいると、つい、ポチッと押したくなる衝動にかられてしまう……。

そんな方も少なくないのではないでしょうか。 今回は、荒瀬先生に「育毛剤」について、また「育毛剤」を使用するときの注意点などを伺います。

目次

「抜け毛」や「薄毛」のメカニズムをおさらい

最近、女性用「育毛剤」の広告をよく目にするようになりました。

荒瀬先生

ひと昔前までは、「薄毛」や「抜け毛」に悩むのは男性というイメージでしたが、最近は、年代にかかわらず、同じような悩みをもつ女性も増えてきたようです。見た目やおしゃれという意味では男性より女性の方が敏感ですから、その分、育毛剤にも注目が集まっているだろうなと感じます。

とはいえ、それぞれの「抜け毛」や「薄毛」の症状や悩みに適した「育毛剤」でなければ、効果は期待できません。

でも、ちょっと待って!その前に「抜け毛」や「薄毛」のメカニズムをおさらいしましょう。

「抜け毛」や「薄毛」のメカニズムですか?

荒瀬先生

人の髪の毛は、「生える」と「抜け落ちる」を繰り返しています。この周期がいわゆる「毛周期」で、髪の毛が伸びる成長期、抜ける準備をする退行期、抜け落ちて次の成長期に備える休止期が繰り返されます。そして、髪の毛が抜け落ちると、次の毛包が成長し髪の毛は伸びていきます。毛髪の成長期は2~6年ほど続き、その後3週間ほどの退行期を経て、3カ月ほどの休止期が訪れます。正常な毛周期の人の場合でも、1日100本程の抜け毛があるといわれています。

しかし、この成長期に狂いが生じると、「抜け毛」や「薄毛」といった症状が現れます。何らかの理由で成長期が短くなれば、髪の毛は十分に成長できず細く短くなります。また、休止期にも変化が起こるので次に生えてくるはずの髪の毛の準備が十分にできません。 つまり多くの場合、毛周期のうちの「成長期」を正常に近づけることは、「抜け毛」や「薄毛」対策として期待できるということになります。

髪の毛や頭皮の状態を改善する成分を含む「育毛剤」を選ぶ

「成長期」を正常に近づける効果が期待できる成分が含まれた育毛剤を探せばいいということですね。

荒瀬先生

そればかりではありません。他にも、「薄毛」や「抜け毛」になるときは、頭皮の状態が悪かったり、頭皮への血流が不足気味になったり、ホルモンのバランスが崩れたり、保湿が足りなかったりと、複数の状況が影響し合っていることも多いので、それを改善できる成分も含んでいる「育毛剤」を選ぶといいと思いますよ。

また睡眠不足、食生活の乱れ、過剰なダイエットなども、「抜け毛」や「薄毛」の原因になりますから、「育毛剤」を使用するのと同時に、生活習慣を見直すことも大切です。特にストレスは「抜け毛」や「薄毛」に大きな影響を与えますから、運動をしたり、趣味の時間をもったり、上手に発散できるといいですね。

最近は、女性用の育毛剤をよく目にします。

荒瀬先生

男女兼用の育毛剤もありますが、シャンプーや化粧品に男性用、女性用があるのと同様に、育毛剤にも男性用、女性用があります。特に女性の「抜け毛」や「薄毛」の原因には、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの減少が影響している場合もあります。特に40代以降のいわゆる更年期世代になると、このエストロゲンが急激に減少、男性ホルモンの影響を受けやすくなり、「抜け毛」や「薄毛」になりやすいといわれています。

女性用の「育毛剤」の中には、このエストロゲンの減少を補う効果が期待できると思われる生物(植物など)由来の成分が含まれているようですが、その効果がきちんと確認されているかどうかは、私にはわかりません。

「育毛剤」を選ぶときに気をつけるべきこと

「育毛剤」を選ぶときの注意点はありますか?

荒瀬先生

「育毛剤」の多くは、頭皮に直接塗布するものなので、厚生労働省の認可を得ている有効成分が一定量配合されている「医薬部外品」を選ぶと良いでしょう。しかし、医薬品ではありませんから、その効果は緩やかで即効性は期待できません。言い換えれば、人や状態にもよりますが、「育毛剤」の効果を実感するまでには、ある程度の時間を要すことを理解しておくといいですね。

また、人によっては「育毛剤」に含まれる特定の成分や香料、防腐剤などによって、アレルギーを起こすこともありますので、注意が必要です。 また、皮膚に感染症を起こしていたり、かゆみがひどかったりしたときは、皮膚科での治療が必要です。特に、急な大量の「抜け毛」があったりしたときは、別の病気が隠れているケースもありますので、「育毛剤」に頼るのではなく、早めに専門医に診断してもらうといいですね。

ありがとうございました。

まとめ

女性にとって「髪は命」。美しくふさふさとした髪を手に入れたいと思うのは年齢に関係ありませんよね。ネットに流れてくる「育毛剤」の宣伝文句を見ていると、「抜け毛」や「薄毛」に悩む全ての人に効果があるように思いがちです。

しかし、毛周期の乱れや女性ホルモンの減少、生活習慣など、「抜け毛」や「薄毛」の原因は人それぞれであるということを荒瀬先生のお話から学ぶことができました。また、「育毛剤」は長く使うことでその効果が期待できるということも教えていただきました。つまり、それなりに費用もかかるということです。まずは、「育毛剤」の成分表をしっかりチェックして、そこに含まれている成分の効果を自分なりに勉強して、できるだけ「抜け毛」「薄毛」対策に効果のある「育毛剤」を探すことから始めようと思います。

次回は、「抜け毛」を防ぐシャンプーと髪の毛の洗い方について考えます。

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育毛剤シャンプーシリコーンシリコンラウレスキューティクルアミノ酸系洗浄力泡立ち

監修者、ライター紹介

監修
荒瀬誠治 Arase Seiji
徳島大学医学部皮膚科学分野 名誉教授
毛髪疾患の専門医師として円形脱毛症診療ガイドライン作成委員長や、日独皮膚科学会会長を務めるなど、日本を代表する毛髪医療のスペシャリスト。
1947年生まれ。1974年徳島大学医学部卒業後、同大学皮膚科入局。1991年徳島大学医学部皮膚科教授となり、現名誉教授。
専門分野:皮膚付属器の文化機構(特に毛包の生物学)、光と皮膚(特に紫外線発癌、DNA修復、癌抑制遺伝子)

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監修・ライター
西村リサ Nishimura Risa
株式会社 sandalista 代表取締役
毛髪診断士認定講 師・コスメコンシェルジ ュ・WEB ライター
大手化粧品メーカーでメイクアップアーティストとして活動後、2008 年に独立。
自身の世界観を具現化するべく「sandalista(サンダリスタ)」を主宰。
スキンケア、ヘアケアに関する執筆活動や、講演、個別レッスンを通じ 多くの方に「善い美容週間の定着」を提案している。

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監修・ライター
横田淑美 Yokota Yoshimi
株式会社アドバンジェン 製品開発部部長
2008年株式会社アドバンジェン入社。「今日という日を、思いっきり楽しんでもらいたい」という願いを込めて製品開発に注力している。
1988年京都大学大学院・生命科学研究科修士過程終了(遺伝子操作・タンパク質解析研究)。1988年国内医薬品メーカー・応用生化学研究所入所。バイオセンサーの工業化に成功。2005年(国研)産業技術総合研究所勤務。バイオセンサーの研究に携わる。

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監修・ライター
行方昌人 Namekata Masato
理学博士
1979 年生まれ。
専門分野:細胞生物学、細胞工学、毛髪科学

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